GA4で「セッションの参照元」を確認した時に「(not set)」と表示されているのを見つけることがあります。
この記事では、参照元が「(not set)」の時の意味や解決策、危険性について解説していきます。
参照元「(not set)」の意味
参照元が「(not set)」であるということは、参照元にあたるデータを取得することができなかったという意味です。
Google公式ヘルプには下記のように記載されています。
セッションの参照元 / メディア ディメンション
[GA4] レポートに表示される「(not set)」という値の意味 より引用
自動収集イベントの session_start が発生していないセッションについては、セッションの参照元 / メディアで「(not set)」とレポートされます。
通常、session_startはユーザーがアプリまたはウェブサイトを利用したときに自動で収集されるイベントです。
このsession_startがなんらかの理由で取得されなかったセッションで参照元が「(not set)」となる現象が起きます。
「なんらかの理由」というのは、基本的にどう調べても理由が分からない場合がほとんどなんですが、一部ユーザー側次第で解決できることが残されているので、それについて次は解説していきます。
参照元「(not set)」の解決策
参照元が「(not set)」になるのを防ぐための解決策として、URLにパラメータを付けることが挙げられます。
「パラメータ」というのは、例えば下記のようなページのURLの後ろについている赤字部分のことです。
https://sassy-marketing.com/?utm_source=aaaa&utm_medium=bbbb
あまり詳しくは説明しませんが、このパラメータを使うことで参照元に指定したデータを取得させることができます。
参照元は「utm_source」パラメータで取得することができます。
例えば、メールマガジンの文面に記載しているリンクからの流入の場合、何もパラメータを設定していなければ参照元は「(not set)」になります。
なので、該当のリンクに下記のようなパラメータをつけてみます。
https://sassy-marketing.com/?utm_source=mailmagazine
こうすることで、通常であれば「(not set)」と表示されてしまう参照元に「mailmagazine」という情報を表示させることができます。
他にも例えば、営業資料PDFに記載しているリンクであったり、名刺に仕込んでいるQRコードであったりと、様々なケースで活用することができます。
こうしてパラメータを付けることで確実に参照元の「(not set)」の数は減らせます。
しかし、おそらくそれでも「(not set)」からの流入がゼロになることはありません。先述の通り、どう調べても理由が分からない場合がほとんどだからです。
参照元に「(not set)」が表示されるのはある程度仕方のないことと理解しつつ、対応できる範囲は手間をかけて対応しておきましょう。
パラメータを付けるべきURLを見つけるコツ
パラメータを付けるにしても、なんでもかんでも付ければいいものではありません。それでは手間がかかり過ぎるので、どのURLに付けるべきか絞りたいと思います。
レポートの「集客」>「トラフィック獲得」を開き、下記図の「セッションのデフォルトチャネルグループ」をクリックして「セッションの参照元」を選択してください。
次に、「セッションの参照元」のすぐ横にある「+」ボタンを押して「ランディングページ+クエリ文字列」を追加しましょう。
そうすると、参照元が「(not set)」であるセッションのランディングページを見ることができます。
この時、やたらとセッション数が多いランディングページがあれば、メルマガなどでリンクとして使っていないか等を確認してみることをおすすめします。
参照元「(not set)」はリファラースパムではない
最後に触れておきますが、参照元が「(not set)」のセッションがあったとしても、それは危険を及ぼすものではありません。
GA4のようなアナリティクスツールにはいわゆる「リファラースパム」というものが存在するのですが、今回のケースはそれに該当しません。
「リファラースパム」は、悪意をもったリファラー情報を使用して、アナリティクス担当者がそのリファラーサイトへ訪問するように促し、情報を抜き取ったりトラフィックや認知度を悪意的に増やしたりすることを目的としたスパムです。
ですが、このようなスパムの心配はいりません。
参照元が「(not set)」だと少し不安になる気持ちもわかるのですが、そもそも参照元が不明なのでリファラーサイトのドメインがわかりません。つまり、訪問のしようがないということです。